2015年10月19日

南シナ海、国際的支持狙う 中国、軍主催の国際会議で

19日朝刊7面【国際】北京=永井央紀
 中国軍系団体が主催するアジアの安全保障に関する国際会議「香山フォーラム」が18日、3日間の日程を終えて閉幕した。中国は自前の国際会議の場を通じ、南シナ海の領有権問題などで自国に有利な世論形成を図る狙いが透ける。会議には過去最多の49カ国・4国際機関から約500人の政府関係者や有識者が参加し、うち中国との経済関係が深いマレーシア、インドネシアなど16カ国は防衛担当大臣を出席させた。
 「中国は覇権を唱えたり領土拡張したりはしない。皆さんが関心をお持ちの南シナ海の埋め立てが航行の自由に影響することはない」
 中国軍制服組トップの范長龍・中央軍事委員会副主席は17日の演説で強調した。周辺国との摩擦についても「当事者間の話し合いで解決する立場を堅持する」との“平和路線”をアピール。南シナ海をめぐるフィリピンなどとの対立に米国が介入しないよう訴えた。
 中国軍主導の会議であるためか、インドネシアの出席者から「南シナ海が中国の領土であることに異議はない」との発言が飛び出す場面もあった。ただ出席者によれば、参加者の多くは総じて中国の主張を冷ややかに聞いていたという。
 アジアの安全保障に関する国際会議としてはシンガポールで毎年初夏に開かれるアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)が有名だ。
 英国際戦略研究所の主催で、中国脅威論が展開されることが少なくない。
 14年のアジア安保会議では安倍晋三首相が基調講演し、中国の海洋進出を念頭に「既成事実を積み重ね、現状の変化を固定しようとする動きは強い非難の対象とならざるを得ない」と批判。
 その後の討論で中国軍幹部は「漢の時代から中国は南シナ海で活動していた」などと防戦に追われた。
 これに対し、香山フォーラムは06年に学者らを中心とする議論の場として隔年開催で始まった。現役の軍高官が登壇する半官半民の会議に格上げし、毎年の開催に変えたのは、安倍首相が出席したアジア安保会議の約半年後に開かれた14年の会議からだ。
 今回の香山フォーラムに出席したPHP総研の前田宏子主任研究員は「閉鎖的な中国軍が他国の軍人や専門家と交流する機会を提供しているのは評価できる」とした上で「中国寄りの国に発言させて中国の主張を国際的に強めようとの意図を感じた」と指摘する。
 香山フォーラムで現場取材が認められる海外メディアは一部のみで、国際会議の体裁をとりつつも、その機会を恣意的に利用しようとしているとの見方は多い。


秘密的、閉鎖的だった中共軍が、こうした会議を開催せざるを得なくなってきただけでも、日米などによる圧力が効いているということです。
今までなら、ここは我々の固有の領土であり、何をやろうと自由である、他国がとやかくいう筋合いはない、という木で鼻を括ったような反応でした。
しかし、訪米した習近平主席がオバマ大統領より南シナ海問題について問われたり、米海軍を派遣するという情報が流れたりするに至り、さすがに中共政府も危機感を覚えたのでしょう。
こうした関与政策は、対中外交にとって重要です。
中国は、口では傍若無人な大国ぶったことを言ってますが、内心では国際社会に認められたい、評価が欲しい、名誉が欲しいのに、先進国からは何一つ与えられない、このジレンマに悩んでいます。
これはこれで、自分たちは発展途上の後進なんだ、だから援助してくれという、ここ40年ほど彼らが主張してきたからであり、急に金持ちになったからと言って、尊敬してくれ、言い分をとおしてくれじゃ、どうしようもありません。
悲しき成金みたいなお話ですけど、現実としてそうなのです。
安倍首相が言う「法とルールの支配」とは、中国がわたしたちと価値観を共有したいのなら、国際的な法とルールを遵守せよという関与を示唆しているわけで、これに従うことが中国にとって国益なんだよ、と言ってるのです。
中国の海洋戦略は分かり易い事例なだけに、問われているのはここでの彼らの具体的な対応です。
いくら「民間利用だ」「覇権じゃない」「航行は自由だ」と言ったところで、彼らの戦略が転換してない以上、覇権を求めての軍事基地だと判断されるのです。
中国は、すでに言葉ではない、行動で示す段階に来ているわけですが、日本も絶えず彼らに注意を払い、エンゲージメントを強めていく必要があります。
posted by 泥酔論説委員 at 09:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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