2012年08月09日

秋までに解散 強まる 時期の解釈ズレ、民主「縛られず」 自民「今国会だ」

9日朝刊3面【総合2】
 今回の政局の最大の焦点は、野田佳彦首相が衆院解散の時期をどう明示するかだった。3党首会談を終えて首相の口から出た言葉は「近いうちに国民に信を問う」だけ。自民党の協力なしに政権運営が難しい現状では「今秋までに衆院解散」との見方が根強いが、民主党内には「来夏の衆院議員任期満了まで縛られない」との声もある。首相の言葉の解釈が早くも火種になろうとしている。
 「それ以上でも以下でもない。必ず信頼にこたえる行動をしていただけると思う。重い言葉だ」。3党首会談後の記者会見。解散時期の明示を求めてきた自民党の谷垣禎一総裁は「近いうちに」という言葉について語った。具体的な時期に関し「私の考え方を色々、開陳した。首相も開陳した」と、首相と話し合ったことも明らかにした。
 自民党内では解散時期について「今国会中だ」(党幹部)との声が大勢。解散時期が先延ばしされれば、谷垣氏に対する党内の批判が火を噴き「9月の自民党総裁選での再選の目がなくなる」との声も多い。谷垣氏は今回提出を見送った内閣不信任決議案と首相問責決議案について「当面出さない」と述べ、今国会で解散を迫る交渉カードとして温存している。
 9月に民主党代表選を控える首相が今国会中に衆院解散・総選挙に踏み切った場合は「選挙の顔は代表選を経て決めるべきだ」との党内の反発を招くリスクがある。
 首相が今国会中の解散を見送った場合、次に解散時期の判断に影響するのが赤字国債発行法案の扱いだ。同法案は「秋には成立させないと予算執行に支障が出る」とされている。秋の臨時国会では自民党が法案成立と引き換えに解散を迫る局面が予想され「秋までに解散」とのシナリオを支える論拠となる。


「近いうちに」が何時を指すのかとは、全く問題になりません。
首相が野党第一党党首と解散について直に約束した、この事実によって世間は総選挙が近いと判断し動き始めます。
この流れは止めようがなく、いずれにせよ数ヶ月以内に解散・総選挙となるのでしょう。
従って、勝負は昨日の段階でついたと見るべきです。
民主党が政党としての体を為してないなと感じたのは、幹事長の輿石東氏が党首会談に立ち会わず、自党の参院議員と会っていたという点です。
もともと輿石氏は、三党合意にも反対だったし、野田首相が事態打開のために自民公明の代表と会うことにも反対していました。
しかも自分が所属する参院民主党すらまとめられず、党分裂に対して為すがままです。
更に不思議なのは、解散は首相の専管事項だとか言いながら、今国会中に解散はないなどと専管事項を犯す発言をしています。
組合用語で言うところの「サボタージュ」ですが、これが与党を統括してるのですから、纏まる話も纏まるわけがありません。
野田氏がなんでこんな御仁を幹事長に据えてるのか疑問ですが、野田政権の足を引っ張っているのは明らかです。
小泉内閣でなぜ郵政改革ができたのか、なぜ総選挙で大勝できたのか、それは「偉大なるイエスマン」と呼ばれた武部勤氏が幹事長として小泉総理を支えたからです。
ご案内のとおり、郵政改革を巡り自民党も大きく割れます。
だが、総理と幹事長が一体となって選挙を戦い、改革を推進したからこそ成功したのです。
一方、今の民主党政権では野田氏と輿石氏とが真反対に顔を向けてるどころか、幹事長が野田氏の背中を銃撃している始末です。
「心を一つにして」とか「心を合わせて」とか、輿石氏はたびたび党の結束を訴える時に使うフレーズですけど、果たして肝心の首相との心は合っているのでしょうかね。
幹事長が最大の撹乱要因という、これじゃ自民党も訳が分からないはずですよ。


posted by 泥酔論説委員 at 22:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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