2012年05月30日

原子力規制庁法案、緊急時の政治関与が焦点に 修正合意めざす

30日朝刊3面【総合2】
 原子力安全行政を一元化するため政府が提出した原子力規制庁設置法案と、自民、公明両党の対案が29日、衆院で審議入りした。野田佳彦首相は早期成立へ自公両党との修正合意を目指す考えを示した。6月21日の会期末をにらんだ民自公3党の修正協議では、原発事故などの緊急時に、首相や閣僚ら政治家が事故収束を決める仕組みづくりが焦点になる。
 「国民の不安にこたえるため一日も早く新たな組織の下で規制、防災体制を整えることが急務だ」。29日の衆院本会議で首相は新組織の早期設置を訴えた。
 参院で野党が多数の逆転国会では、法案の早期成立に野党の協力が欠かせない。このため、民主党は自公案を受け入れ、政府案の原子力規制庁よりも人事や予算案で独立性の高い「原子力規制委員会」を設ける方向だ。
 残る争点は、原発の事故収束に内閣が主体的に関与することの是非だ。
 首相は「国の危機管理上の最後の手段として、原子力災害対策本部長である首相の指示権は必要不可欠だ」と理解を求めた。しかし対案を説明した塩崎恭久元官房長官は福島第1原発事故を振り返り「素人の首相が生半可な知識で専門家のつもりになって大混乱をおこした。『菅直人リスク』は排除されなければならない」と指摘した。
 政府・民主党は迅速な事故対応には専門家だけでなく内閣が判断し、首相が規制組織に指示できる仕組みが必要だと主張する。これに対し、自公案は自衛隊出動要請などを除き、原子炉の冷却など高度な専門技術が求められる原発内の対応は緊急時であっても原則として専門家の規制組織に委ねるべきだとしている。


「『菅直人リスク』は排除されなければならない」、全くその通りですが、実に残念なことですね。
「素人の首相が生半可な知識で専門家のつもりになって大混乱をおこし」というのは、おそらく政治では想定されてなかった事態でしょう。
阪神淡路大震災では、「初めてのことだったので」と初動の遅れを釈明した村山富市首相も、自らには危機対処の能力がないとすぐに感得し、自民党の小里貞利・北海道開発庁長官兼沖縄開発庁長官を専任の震災対策担当大臣に就けます。
いくら素人首相であっても、自分の能力の有無ぐらいは判断できて大局的に物事を見れるだろうというのが、政治における通念だったはずですが、そんな常識も通用しない御仁が首相になったのが「政権交代」だったわけです。
いくらなんでも、議員選挙や党内の選挙という多くの関門を勝ち抜いて首相になった人物が本物のバカですってのは、民主制も予定していなかったことでありましょう。
しかし、現実を目の当たりにすると、「菅直人リスク」もやはり考慮しておく必要があるのかなと思いますね。
ただ、自民党案のように専門家の規制組織に原発事故対応を任せるというにも疑問があります。
果たして彼らで責任が取れるのか、責任が取れなければ思い切った対策も打てないのではないか、役所におけるエキスパートにありがちなアリバイ工作だけは一生懸命やるが、事故対応には役立たないというのでも困ります。
やはり民主党が主張する政治家の指示・判断、即ち政治家が責任を取るという方に軍配を上げたいと思います。
問題は、こうした仕組みであっても菅氏のように責任から逃げてしまっては元も子もありません。
要は、政権を選ぶ時に「一度やらせてみよう」とかの安直な気持ちでなく、この人たちに委ねて本当に大丈夫なのかという、我々有権者の真剣さに返ってくる話なんですね。
posted by 泥酔論説委員 at 23:08| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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