2012年05月28日

首相は前に出て原発再稼働の判断を急げ

28日朝刊2面【総合・政治】社説1
 関西などで見込まれるこの夏の電力不足を回避できるのか、いまがまさに瀬戸際だ。政府や電力会社は節電策を示したが、危機を避けられるメドは立っていない。関西電力・大飯原子力発電所3、4号機の再稼働に向け、野田佳彦首相が決断を急ぐときだ。
 大飯原発の再稼働では運転前に義務づけられた検査のためフル稼働まで1カ月半かかる。関電は7月2日から企業や家庭に節電を求め、平年で20日ごろの梅雨明けに備える。電力需要が膨らむ時期に間に合わせるには、再稼働の判断で残された時間はほとんどない。
 首相と枝野幸男経済産業相ら3閣僚は、ストレステスト(耐性調査)1次評価を踏まえて再稼働の判断基準をつくり、4月に「関電の対策はおおむね適合している」と事実上の安全宣言を出した。
 政府の対応が後手に回り説明が不十分だったことは問題だが、基準自体やそれに照らした判断は妥当だ。津波に備えて非常用電源を増やすなど、安全確保に必要な手立ては尽くしたといえる。
 地元を訪ねて再稼働を要請した枝野経産相らに対し、福井県は判断を保留し、滋賀県や京都府など周辺の自治体は難色を示している。首相が前に出て意を尽くして説明し、自治体の理解を得られるよう全力を挙げるべきだ。
 再稼働がなければ、関西では猛暑だった一昨年に比べて15%の電力が不足する。関電は昼から夕方の電気料金を夜間に比べて6倍高くする時間帯別の料金制や、家庭の節電実績に応じて商品券を配るなどの対策を打ち出した。
 だが、同社によると、これらの対策を合わせても節電できるのは最大14万キロワットといい、不足が見込まれる400万キロワット強を穴埋めするにはまるで足りない。
 電力不足を解消する見通しが立たなければ企業は夏の計画を立てられない。自家発電や蓄電池の増強などにも限界がある。関電などは日時・地域を決めて電気を止める計画停電の準備を始めたが、実施すれば産業や国民生活が混乱しかねない。原発を再稼働すればこれも避けられるだろう。


日経は今年1月31日付の社説『夏場の節電支援策を早く』で、「原発が再稼働しないと、昨年夏より深刻な電力不足になる懸念は大きい。政府は春をめどにまとめるとしている夏場の電力需給対策を、極力早く示すべきだ」と至極真っ当な主張をしています。
昨年10月6日の泥酔ブログでも、「筋から言えば、(ストレステストの)言いだしっぺの菅氏が全国を回って『ストレステストにパスした。再稼働します』と頭を下げて回らねばなりません。それが政治家として最低限の責任でしょ。自分のためのお遍路なんかやってる場合じゃないのですけどね」、としています。
大飯原子力発電所は3.11後の安全対策も施した、菅前首相が思いつきで言い出したストレステストなるものもパスした、従ってこのまま停止させる根拠は大変乏しいのです。
地元だって、あとは言いだしっぺの民主党政権のトップが頭を下げて再稼働を要請すれば、という段取りなんでしょう。
ところが、頭を下げることなんて心底できない、担当大臣の枝野氏にしても責任者としてと言うより、「ボクは本当は反原発なんだけど」って左翼活動家よろしく無責任なポーズばかりなので、ああ再稼働は本気じゃないんだなと見透かされているのです。
「決められない政治」が民主党政権の本質だと言われてますけど、本音は決めたくないし、決めて落選したら元も子もないというお話ですよ。
誰も泥を被りたくない、清流で心地よく一生を過ごしたい、ドジョウと名乗りながら泥が大嫌いな政権だと言えます。

橋下徹大阪市長、「反原発」の旗手のように扱われており、事実そのように自らを演出してきました。
政治家が原発の安全を決めるのか、政府がごり押しする原発再稼働に大阪は待ったをかけた、民主党政権を「敵」とし、そんな巨悪と闘う「橋下市長」という構図に持って行きたかったのでしょう、ところが相手は元祖「決められない政治」本舗です。
原発再稼働ケシカランと橋下氏が狼煙を上げる以前に、野田首相以下誰もごり押しなんてしてないという事実。
むしろ政府は無責任な消極的態度ばかりで、「敵」なるものは暖簾に腕押し状態です。
一方で、この夏の電力が足りないというのは原発再稼働ありきの水増し需給計算だ、関西電力の試算には揚水発電が入ってない、などと橋下氏や彼のブレーン氏らがメディアを通じて発言してきました。
ところが、5月23日に大阪市は「緊急節電対策プロジェクトチーム」なるものを立ち上げます。
そこには、「平成24年5月19日、関西広域連合においては『電力需給等検討プロジェクトチーム』からの検証結果の報告を受け、一昨年比で15%以上の節電が必要である」と関電の試算結果を全ての前提に置いています。
おかしいじゃないですか、大阪市長のブレーン氏らは電力は足りている、関電は水増しだってのに、当の市役所は真反対のことを前提としているのです。
評論家とかタレントさんならポジショントークで無責任なご自論を述べられるのは一向に構いませんが、少なくとも市民の生命財産を預かる首長という責任ある立場でいい加減な事を言うのであれば民主党政権と同じですよ。
結局、関西は泥を被らない政府与党と、ポピュリズムな首長による無責任のチキンレースで夏を迎えるということですね。
posted by 泥酔論説委員 at 22:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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