経済の範囲がどんどん広がり、世界の中で生きていかなければならなくなった時代に、われわれはどうしたらいいのだろうか。外に向かって打って出るのか、それとも内でたたずむのか。日本は今、新たな開国に踏み出す局面をむかえている。
賛成、反対でぶつかり合い、国論を二分したかたちの環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加をめぐる議論。政治の場での調整が、いよいよ大詰めだ。
賛成派は、自由貿易で製造業の競争力低下を防ぎ、成長するアジアを日本経済に取り込もうと経済の論理で主張する。
対する反対派にあるのは、農業、医療などの個別利益と、日本の伝統や制度を守ろうという保守の思想だ。それは関係団体からの見える票となって、国会議員に圧力をかける。
いろいろな疑問があるのはたしかだが、問われている根っこは10年後の日本をどんな国にするかの将来像のはずだ。そこがあまり浮かび上がってこないのはなぜだろう。(中略)
新しい理念の提示という幕末の教訓は今に生きる。TPPの賛否をこえる何かを示してはじめて国はまとまる。それには首相自らの言葉で、将来を展望した国のかたちを明らかにするしかない。
少子高齢化で人口減少時代に入り、産業界は生産拠点を海外に移す。デフレから抜け出せず、2010年度の名目GDPは1991年度並みの水準だ。国が縮んでいくかのようだ。伸びるアジアを引き寄せないで、日本はどうやって経済成長を実現していくのか。
安全保障上もTPPが大国化する中国へのけん制になるのはたしかだ。
国を開いて「内向き・下向き・後ろ向き」といわれる閉塞状況を打ち破らないと、この国に明日はない。
酷い論説ですね。
明治維新まで持ち出して、開国か鎖国かだなんて論拠でTPPの是非を語るしか方法はないのでしょうか。
自由貿易の必要性は誰だって分かってますよ、しかしそれがTPPなのかどうか、というのが議論となっているのに、「国を開いて『内向き・下向き・後ろ向き』といわれる閉塞状況を打ち破らないと、この国に明日はない」などというトンチンカンな恫喝を加えねばならない所に、むしろTPPの危うさがあると思うのです。
本当にオカシナ話ですが、TPPに熱心な人は「国を開くのか否か」という総論で迫るわけですが、問題は各論なんだという点に関しては逃げるのです。
10月25日の拙日記で提示した3つの論点、すなわち、
1.なぜ日米FTAでなく多国間協議のTPPなのか。
2.関税や非関税障壁によって保護されてきた産業をどうするのか。
3.これが全体として日本の国益になるのか。
これらについて、確たる答えが何処かにあるなら泥酔だってTPPの旗を振りましょう。
ところが、いまだに開国か鎖国かだなんてことを言ってる始末で、これじゃどうしようもありませんよ。
芹川氏の論は、とにかくこのままでは日本はジリ貧だ、だからTPPに飛び込んでみよう、細かい話は後からだ、というものです。
何かに似ているなと思ったら、ABCD包囲陣によって石油の輸入がストップする、このままなら海軍艦艇が動けなくなるからその前に米英と戦争しよう、あとは出たとこ勝負だ、という大東亜戦争を思い出しました。
日本の戦略的目標が定まってないのに、その時の大勢でもって事を起こしてしまう、これが失敗の本質じゃないですか。
これは何か変だな、と直感することこそメディアの仕事じゃないのですかね。
の見方のほうが泥酔さんよりシャープだな
>の見方のほうが泥酔さんよりシャープだな
それもひとつの意見ですけど
3つの疑問には答えられてないですよね。
2: UR対策(笑)とかも含めた保護なんぞ受けずに力をつけてきた産業はどうしてくれるのですか
3: ならない旨を説得的にお書き願いたい
(それができたら、山田亀井志位瑞穂みたいな古めかしいアジ演説オンパレードにならんわね)
まぁ、東北の一選挙区(一区ではない)の自民党議員とぬぷっといっちゃってるような、
「泥酔」で一応カムフラージュしながら、単なるポジショントークを「論説」と言い張るおっさんの
戯言と思えば、別にいいけどね。
ポジショントークしかできないんですよ我々みんな。
1:構成比如何
2:UR対策(笑)とかも含めた保護なんぞ受けずに力をつけてきた産業はどうしてくれるのですか
3:ならない旨を説得的にお書き願いたい
質問に質問で返すってのは、答えられないと言う事ですね。
いいんじゃないの、それで溜飲が下...
このコラムが補強されただけですけどね。
「溜飲が下がる」:不平・不満・恨みなど、胸のつかえがおりて、気が晴れる。
気が晴れるのは質問に(例え納得できなくても)お答えがいただけた時ですが
そんな義理もつもりも無いでしょうから、特に気にもしません。